種の保存法

環境省により新たに、ヨナグニマルバネ(ヤエヤママルバネクワガタ与那国島亜種)、フチトリゲンゴロウ、シャープゲンゴロウモドキ、マルコガタノゲンゴロウ、ヒョウモンモドキが新たに種の保存法に基づく国内希少野生動植物種に指定されるはこびとなった。

衝撃的なことである。蝶のことはよくは知らないがヨナマルなどきちんとした調査をして本当に現状を把握して決定しているのだろうか、本当に大いに疑問だ。そもそも石垣や西表と目立った差異も無い亜種だし、地域の個体群の消滅ということを考えるとハンミョウ類やマークオサムシなどいくらでもいる。
一昨年かなにかに沖縄で乱獲による絶滅危機ヨナグニマルバネみないな記事を読んだが、あまりにも内容が稚拙でおどろいた(内容としては島のトリコが採集した数を記録して書いたノートを見て生息数は推定するみたいなとんでもない内容)。知らない人はあのような記事でも本当だと思うのだから恐ろしい。与那国島の現状としては90年代に主要生息地のドナン岳が満田原森林公園という人の殆ど訪れない公園(今では廃墟みたいで殆ど人は来ない)が出来たことにより採集が安易にできなくなったことにより希少希少とアホみたいに叫ばれ始めた。大きく分けて生息地はそのドナン岳(満田原)、インビ岳、宇良部岳、比川が上げられる。先に述べたように満田原は公園が出来たことにより主要な生息地が破壊され環境が乾燥してしまい、藪がひどいことになってしまい、いないことは無いが採集がやりずらい環境になってしまった。インビ岳南部や比川などは、テリハボクという木を理由は良く分からないが森を伐採して植えた為乾燥化がひどく殆ど見られなくなった。インビ岳(イランダ林道周辺)、宇良部岳は島の台風による影響はあるが特には問題も無く数も安定して多く見られる。たたイランダの東部から伐採を始めているので乾燥して生息に影響がでるかもしれないが。 

結局はこのように種の保存法により指定しても環境が保全され種は保全されていくのだろうか?。それは無いだろう。沖縄本島ヤンバルテナガコガネはいい例で現在でも生息地を破壊して林道を作りまくっている。林道を作ると森が破壊されるだけではなく乾燥も激しくなるので生息環境は二重に悪化してしまう。乱獲による生息減なんてものは唯の方便のようなもので環境保全を棚上げにしているだけだと思う。行政や島民の生活なども有るので実際には本当に難しい。与那国島にはヨナグニサンという国内最大の蛾が生息している。地元ではアヤミハビルと言われ発生期には人目につく場所にも現れるので、ある程度認知され観光産業にも使われているが、森にきちんと入って探さなければいけないマルバネはどうだろうか? 結局は環境保全をするには地元の人間の認知と生活などをかねあわせて一体とならなければ無理だと思う。
また、大きな問題としてヨナグニマルバネの場合はあまりにも多くの生き虫が流通していることである。一体どうしろというのだろうか??。みんな殺せと言われてしまえば本末転倒のような気もするし、回収して放流するとなると本当にヨナグニマルバネかどうか判断が出来ないので遺伝子汚染につながり固有性が失われる可能性もある。
外国産の昆虫規制の為の試験的要素もあるのかもしれないが、混乱することは間違いない。


フチドリゲンゴロウ水質汚染に非常に弱い虫らしくどのように保全していくか難しいと思う。近年でも新しく生息地が見つかってはいるが、そもそもが珍で安定した生息地がもとより無いので意味が分からない。
マルコガタも意外と広く分布しているので指定されるのが疑問だ。


まあ、仕方ないといえば仕方ないが行政や指定に関わった学者は責任をもって対策を練る必要があると思う。
もちろん、ぼくらも島で楽しませていただいた恩返しに何かできることがあればすべきだろうし、責任がないとはいえない。やるからには、環境保全だけではなく増やすということも同時にやらなければならないと思う。もちろん、地元への理解と周知は当たり前。
決まったから売るとかいう人は、潔く諦めて最後に汚点を残さないで欲しい。。。