これはっ...

午後から時間があったので多摩川散策。去年は初夏から毎週行くようにしていたがこの時期は行ったことがなかった。草木も生い茂り、川風の薫りと菜の花の香りが混ざり合い心地が良い。まさに少し早いが薫風の候といったところ。


幅広く散策してみるが特に面白い物は見つからず、つまんない。逆方向に折り返して歩いていると足元でハエのようなブンブン飛んでいる。飛び方が少しハエにしては変なので目を凝らして見るとサヤバネ虫で、叩き落としてみるとウスチャコガネphyllopertha diversa だった。素晴らしい。周りを見ると土手の芝で乱舞していて、どうやらそこから発生しているようだ。道行く人に怪訝な顔をされながら夢中になって採集し、しばらく観察していると異常にブンブン飛んでいる箇所があったのでその辺りをよく見ると♀がいた。じーっと見ていると次々に♂が♀に飛来し、かわりがわり交尾しながら団子状になっている。交尾が終わると♀は地面にもぐりだした。


時間も少し遅かったので1時間ぐらいで、あれだけ沢山飛んでいた♂もいなくなってしまった。ポコポコ小穴が地面に開いているので巣穴なのだろう。しかし、かなり歩いたのにも関わらずその一角にしか見られなかった。似たような場所もあったのになかなか侮れない虫だ。
コガネ図鑑には黒化した個体が載っていたので、また採りに来なくてはっ。新たな発見もあり満足する河川探査だった。